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このき なんのき かさいみき

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声を失って戻るまで。

先週金曜、久しぶりに声が使い物にならなくなりました・・・。

思い出したくないことではありますが、
実際今回、自らの過去記事を見返して、
ああ、こういう感じだった、こういう処置をした、
このくらい休んで復帰した等、細かいことが参考になったので
今回も記したいと思います。(長文)

☆☆

のどの痛みは7月17日(水)あたりから始まっていました。
唾をのみ込むと激痛、関節が痛い、
これは風邪の引き始めに違いないと思いました。
取り急ぎ仕事の合間に立ち寄ったドラッグストアで相談して
「これが一番効く!保障する!」と言われた薬を買いました。
仕事の控え室でいざ飲もうと思ったその時、
ふと、日頃飲んでいる薬との飲み合わせを確認し忘れたことに気づきました。
今まで市販薬を飲んで問題になったことはないけれど、
まあ、念のためというレベルでお客様センターに電話したところ、
「トラネキサム酸の成分が入っているので
絶対ダメとも言いませんが推奨はしません」と言われました。
そんなこと言われたら・・・気になったのでやめました。


7月18日(木)。いよいよ喉が本当に痛くて、
生活しながら気になって仕方がないレベルになりました。
ボイスクリニックに行きたいのに、こういう時に限って休診日
とにかくうがいして、トローチ舐めて、週末に医者に行こうと。


7月19日(金)。生放送。
本番始まると不思議な緊張感と責任感と高揚感からか
不安も痛みも一瞬消えるものですね。
3時間無事に終わって「よかったー、なんともなかった!」と
スタッフと拍手。
・・・よかったどころか、ここからがよくない始まりだったのに。

生放送が終わったのが11時。
1時間後の12時に行きつけの美容室に予約を入れていました。

「こんにちは!」「どんな髪型にしますか?」

話しかけられている途中、違和感が襲ってきました。
喉の奥がカラカラしてきました。
すごく嫌な、冷や汗出るような、潤いが極端にマイナスになったような、
以前に声が出なくなった時と同じ感覚に陥りました。

そういう時に限って、シャンプーをしてくださる新人スタッフさんが笑顔で
「暑くなってきましたよねー」「晴れ間が出てきてくれるといいですね」等
いわゆる雑談をたくさん入れてきます。

「そうですね」「はい」

会話をするのが苦しい。
たった一言だけなのに、どんどん声がかすれていく

入店からたった15分。何が原因か全く分からない。
でも、担当美容師さんと向き合った時、もう、声はガサガサでした。

「すみません、お水もらえますか。声が出にくくて。」
「えーーー?どうしました?」

そこからいつもはおしゃべりに花が咲く時間なのにひたすら黙って、
いただいたハーブティーと飴をなめ、
ああ、今から病院に直行だな・・・と思っていました。

16時、品川のボイスクリニックに行くと30人待ちと言われました。
いつもより混んでいて、待合室の椅子の空きがないため、
一旦外出して2時間後に戻りました。
それでも呼ばれたのはさらに1時間半後。
先生に半泣きで声が出ない旨を伝えると、
喉に麻酔をして声帯の検査をしました。

「舌を出して、背中丸めて、顎を上に向けて、
えーーーーと声を出してください」

声と呼べる声ではない。

「裏声も出してください」

全く出ない。

「次のお仕事はいつですか?」

毎週末出張していましたが、偶然この週末は何も入っていませんでした。

「月曜日です」

土日養生すれば大丈夫だよね、先生・・・とすがる思いで答えたら

「うーん・・・。これでは本来の声でのパフォーマンスはできませんね
今から炎症を抑える強い薬を出しますが
1週間かけて少しずつ減らしていくタイプのものです。
途中で無理をして出すと再び薬の量を増やすことはできませんし、
そもそも元通りの声になる保証はできません。
声帯を休ませるしかないです。

「・・・」

「とはいえ、職業で声を使われているわけですから、
お仕事に穴をあけられないという事実もあると思いますので
最終的にはご自身の判断です

「・・・・・・・・・・・」


こうして、その瞬間から筆談生活をすることになりました。

夫との会話はすべてipadの筆談ボード。(アプリをダウンロードしました)


7月20日(土)。体調は悪くなく声だけが出せないという状況でしたので、
土曜日は私がずっと応援している永井真理子さんのライブ@渋谷クワトロ。

待ちわびていたこの日、一緒に歌いたいのに遠くから見つめるだけ。
どうやっても元気に飛び跳ねたりする気分にはなれなくて、
ペットボトルの水を少しずつ飲んで、喉をとにかく乾燥させないように。
ファンのみんなでコーラスするところも我慢。泣けました。
ううっ、真理子さん・・・。でも、勇気をもらったのも事実。
こういう時だからこそ、心に響いた楽曲がたくさんありました。


7月21日(日)。地元の仲良し夫婦と一緒に
久しぶりにご飯を食べる約束でしたが断りました。
ごめんね、また必ず。
ひたすら家で筆談。


7月22日(月)。毎年ご依頼をいただいている
東京都中学校体育連盟ダンスコンクール影アナのお仕事。
このお仕事を、今回、同業の友人Yさんに代わってもらいました。
顔を出して喋るならフォローできるであろうことも、
声一本の影アナは到底無理。しかも、まだまだ本調子ではありません。
会場の「なかのZEROホール」に私も同行し、運営の先生方に謝罪しながら
Yさんに細かい流れを筆談で説明しました。
「わざわざ来なくてよかったのにー」「いいのよ、気にしなくて」
「早く別のお仕事に復帰できるようにね」「お大事にしてください」
本当に皆さん温かく、お詫びの気持ちと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

そんな中、こんなご提案がありました。

「河西さん、こういう機会でもないと客席から観る機会ないから、
是非、本番中は客席から観てみてください♪

確かに。影アナをしていると舞台袖からしか見られないコンクール。
10年以上携わっている中で初めてお客さんとして拝見しました。
これは本当に有意義でした。
実際の影アナでお客さんがどういう反応をするのか、
演技と演技の間に生徒さんたちがどのような移動をしているのか、
何より真正面から観るダンスの素晴らしさ。
前向きにとらえれば、これも一つのギフトなのかもしれません。
先生方、ありがとうございました。
そしてYさん、本当に助けてくれてありがとう。

この日の夜、これまた私が応援している
ピアノロックバンドLAID BACK OCEANのインストアライブが
新宿のタワーレコードでありました。
CDを購入した人向けにサイン会もあるということで、
声が出せない今、「頑張ってください」の一言すら伝えられないので、
今回は我慢して途中で帰ろうと思っていました。
すると、知り合いのファンの方が
せっかくいらしたのだから、通訳しますから、
サインもらって帰りましょうよ」と。
そして「この人はね、今日は声が出ないんです」と
メンバーひとりひとりに説明してくれて一緒に進んでくださったのです。

いやはや、申し訳ないしお恥ずかしい、
でも、本当にその優しさが身に染みました。

マスク姿で変なジェスチャーしている私を見て、
ボーカルのYAFUMIくんからは「河西さん、どうしたの!」と笑われました。
ホント、怪しかったと思う。
親指を立てて「グッド!」とゲストに来てねの「ウェルカム」ポーズの
ひたすら繰り返しだったので(笑)。
でも、この場にいられて良かったなと今は思います。ありがとうございます。


7月23日(火)。母校共立女子高校の指導日でした。
夏休みに入ったこともあり、活動の方向性を考えてもらう日のはずでした。
筆談ではさすがにこれも厳しいので、急遽プリントを作り、
みんなで話し合ってもらいました。
来週は復帰しますのでその時に部員たちと色々話をしたいと思います。


そして、7月24日(水)の夜。
日経プレミアムゼミナールin川越。
ここを復帰戦に選びました。
金曜夜から水曜朝まで、丸4日、まったく言葉を発していません。

「お・は・よ・・う」

夫に朝の挨拶をするところからですが、
まあ、生まれたての馬が立ち上がるような、
弱弱しい、でも、頑張っている、そんな感じ。

思ったよりはかすれておらず、少しずつエンジンかければ、
マイクがあれば大丈夫かなというレベルになっていました。

日中のうちにボイスクリニックで薬を塗布して、会場へ。
ウェスタ川越という初めて行く会場。大ホールでした。
「マイクのボリューム、大きめにしてもらえますか」と
音響さんにお願いし声を出してみました。

出る。出ている。大丈夫。

間違いなくいつもの自分の声とは違うけれど、
高音域は出にくいし声を張ることは無理だけど、
途中でかすれたり消えたりしてはいない。

本番中は無我夢中でした。
いつもなら伝える技術など考えますが、
とにかく前にいるお客さんに声を届けることに集中しました。

この日はプロゴルファー・ゴルフ解説者のタケ小山さんが講師で
再会をとても楽しみにしていたのですが、
こんな声ということもありゆっくりご挨拶もできず。
でも、舞台裏で本番直前、私を見つけて
タケさんから声をかけてくださって本当に嬉しかったです。

全てのアナウンスを終えて、帰りの電車の中で、本当にホッとして、
水のペットボトルを握りしめながら放心状態になりました。


7月25日(木)。
母校の指導の予定でしたが来週に集約させていただくことにして
ひたすら家でゆっくり過ごしました。


7月26日(金)。
3時間の生放送。それこそ最初は恐る恐るスタート。
実際にまだ声は少しだけ出しにくかったです。
でも、「そんなに全開にしなくてもいいよ」と言われるくらい
いざ始まると調子は上がってきました。
10時台にはゲストもお迎えしましたが、
この頃にはすっかり不調を忘れているほどでした。

夜は福島の郡山でセミナー司会。マイクもあって大丈夫でした。


そして今日。7月26日(土)。
午前中に渋谷で司会をしました。
唾をのみ込むとまだ少し痛いけれど、声は問題なく出ていました。

午後、ボイスクリニックへ。
(ステロイドの薬の処方がこの日までだったので、
絶対に検査に来てくださいねと言われていた)
ギリギリ13時受付終了の午前の部に滑り込めましたが
呼ばれたのは16時近くでした。40人待ちだったのです。

喉に麻酔をして、声帯の検査をします。

「舌を出して、背中丸めて、顎を上に向けて、
えーーーーと声を出してください」

先週と同じ格好をしますが、あの時の悲壮感はありません。
声は、ちゃんと出ます。

「裏声も出してください」

案外と綺麗に出ました。

先生は先週の酷かった状態の声帯の映像と今回の映像を
見比べて説明してくださいました。

先週、声が枯れて出ないときは、
声帯がブヨブヨとしていて黄色い痰がまとわりついていました。
裏声の時は声帯を完全に閉じることができず、
半分開いたままの状態にしかならなかったんです。

本当だ・・・1秒間に200回振動する声帯。
自分の声帯の動画を見ながら聞き入ります。

「でも、今日はちゃんと元通りと言っていい状態ですね。」

本当だ・・・明らかに色も質感も動きも違う・・・。

よかった!よかったですね!

ううっ、先生(涙)。

的確な診断をしてもらえたこと、的確な薬を処方してもらえたこと、
やはりプロに診てもらうべきだと思いました。
1日仕事に穴をあけてしまったけれど、それ以上酷くならなかったのは
先生の診断のおかげです。
(今日も昼休み返上で患者さんを診ていらして
本当にありがとうございます)

さらに言語聴覚士の先生との面談もあり、ここでも
よかったですね!声帯結節でもポリープでもなくて本当によかった!
頑張って声を温存して回復させたことを褒めてもらいました。
改めて月曜日にアナウンスを代わってくれたYさんに
心から感謝しました。
そしてここでも「よかったね」って何度も言われて、
なんだか目頭が熱くなりました。

夫にも母にも「よかったね」って。
ああ、よかった。またまた、じーんとしました。
もちろん、この先も上咽頭の炎症を治療しながら、ケアをしていきます。

・・・というわけで、1週間を振り返りました。

ご迷惑をおかけした方々、ごめんなさい。
励ましてくれた方々、心配してくださった方々、ありがとうございます。
最後まで長文を読んでくださった方、お疲れ様でした(苦笑)。

またここからメンテナンスをしながら、
声を、言葉を、心を、届けていきたいと思います。

by mikikasai819 | 2019-07-27 20:04 | にっき(日々の出来事) | Comments(0)

その言葉の持つ意味(お前が打たなきゃ誰が打つ)について

私はプロ野球観戦が好きです。って今さら言うことでもないくらいですが、
贔屓チームであるジャイアンツの次によく観ているのはドラゴンズです。
理由は・・・夫がドラゴンズファンだからです。
まあ、両チームが戦ったらどちらかは勝ちどちらかは負けるので(引き分けもあるけれど)
基本的には二人で笑顔ということはありません(苦笑)。
でも、当然他チームの事情よりは詳しくなるわけですので、
ドラゴンズの応援歌もほぼすべて歌えます。

さて、今回のタイトル。
「お前が打たなきゃ誰が打つ」について。
これはドラゴンズのチャンステーマ「サウスポー」で
応援団が歌う詩の部分です。

オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!
(レッツゴー【選手名】 レッツゴー【選手名】)
みなぎる闘志を奮い立て お前が打たなきゃ誰が打つ
今、勝利を掴め(オイ!オイ!【選手名】)

夫はもちろん毎度歌います。
私も思わず口ずさんでしまうほどに馴染み深いのです。

この件で、今日、ニュースになっていた内容を見て驚きました。

不適切なフレーズがあるという指摘をチームから受け
応援団が使用を自粛することにした・・・

え?

選手にお前ということはどうなのか、
子供が多く観ている前でその表現はどうなのかという声があり、
協議した結果とのこと。

はぁ?

もう、本当に、申し訳ないですが、世も末だと思ってしまいました。

ここで真面目に書きたいのはただ一つ。
言葉の持つ意味です。

お前という単語は確かに相手のことをそう呼んで
気持ちのいいものではないかもしれません。
でも、明らかに応援団は選手を鼓舞するために歌っている、
そう、そもそも言っているのではなく歌っているわけです。

いつも直接球場で聴いているからよく分かります。
あのチャンステーマの瞬間は、
バッターボックスの選手に想いを届けたいと思っています。
確実に、そのうねりで盛り上がって、得点シーンにつながっています。
(いや、もちろん、相手チームとしては冷や汗の時間でもあるわけですけれど)

その「お前」という言葉だけを切り取る必要はどこにあるのでしょう。

言葉というのは同じ単語でも言い方によって異なる意味を持ちます。
いじめなどの場で「お前」と使うのとは違う。
愛のある「お前」という、あくまで歌詞であるということ。
それを鬼の首をとったかのように・・・なんだか悲しいです。

繰り返しますが、疑問に思う表現もあります。
個人的に「倒せ」とか「ぶっ潰せ」とか、そういう言葉は
昔から球場で聞く言葉ですが正直好きであはりません。
なぜならこれは「(相手を)倒す」と言う意味だからです。
ですから、「お前」と言う言葉を相手に使っていたらまた違うと思います。
「お前が三振すればいいのに」というような相手に言う使い方はどうかな・・・と。
相手のミスを願うのではなくあくまで味方の頑張りを期待したいのです。

ただ、そう思えば思うほど、ドラゴンズのこの歌には
頑張れ、打ってくれ!という想いありきで「お前」という言葉がある、
そしてもう既にファンの間に浸透していて、
みんなが一つになれるチャンステーマとなっている、
そういう今、自粛って・・・気落ちしてしまうのも無理はありません。


うーん、言葉を扱う身としても、ここに目くじらを立てるのは違うと思うのです。


どんなにきれいな言葉でも、汚い気持ちを持っていたらそれは凶器になり、
どんなに雑な言葉でも、愛があったらそれはエールになると思うんだけどなぁ。


ただ、選手自身が「お前」と言われて気分が悪いと訴えたのであれば別です。
やはり発信する側がいて、受け取る側がいて、初めて「言葉」が紡がれるからです。

あと、「お前」を使うのは辞めたほうがいいという意見が圧倒的多数ならこれも話は別です。
でも、おそらく少数でしょう。

うーん、残念だなぁ。

いかがでしょう。

by mikikasai819 | 2019-07-01 21:48 | にっき(日々の出来事) | Comments(4)
元ラジオ局アナで今はフリーで活動中、河西美紀(かさいみき)のげんき・やるき・ほんきのつぶやき。
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