大事なことの伝え方。～取材先で思ったこと～

今夜の取材先での出来事。

或る施設で18時から19時半まで行われているダンス教室を取材していました。

19時半に終わったらそこから20時までインタビューをさせていただく段取りになっていました。

みんな先生の指導の下、楽しそうに踊っていました。

しかし、19時半になった瞬間、その空気は一変しました。

ちょうどみんながフォーメーションを確認していたタイミングです。

「すみません！」と年配の男性が突然部屋に入ってきて

「ここは19時半までですのですぐに部屋を開けて下さい」と言いました。

先生は

「はい、19時半に終えて20時までに片付けて次の方へお渡しするときいています」と言ったのですが

男性は、何を言っているのかと言いたげに

「19時半で完全に出ていただいて、その後の30分はこちらの点検の時間です！」と言いました。

先生は

「それでしたらこちらの勘違いでしたね、失礼しました。今すぐ片付けるようにします」と言いましたが

男性は

「片付けるではなくもう19時半でおしまいなんです！すぐ明け渡してください」と語気を強めました。

えっと・・・これは・・・大変だ。

私、まだ何もインタビュー収録できていません・・・

って、それもそうですが、何よりレッスンが強制終了する瞬間の

なんとも言えない不穏な空気がそこにはありました。

19時半に活動を終えてもらうというのはマニュアルで決まっていることだと思います。

それは守らなくてはなりません。

しかし、その言い方というのがあると思いました。

子どもたちも保護者も、施設の男性の言い方に困惑していました。

強く言って守ってもらうにしても、違う言い方はあると思いました。

後味の悪い時間がそこにはありました。

レッスン場所は施設の地下にありましたが、そんなわけでみんなで荷物を急いでまとめて

1階のロビーへ移動しました。

ロビーすらも使わせないと言わんばかりの雰囲気でしたが、

このような空気になったことに男性もさすがに悪かったと思ったのか、

「まあ、特別今日はロビーにいてもいいですけど・・・」と。

そこで何人かにロビーでインタビューをしましたが、上記理由によりなんだか慌ただしく、

練習をやり切った！という感じの空気ではありませんでした。

先生からは「失礼なことになり本当に申し訳ありません」と平謝りされましたが、

いえいえ、今回のことは、たとえこういう結果になったとしても、

やはりあの男性の言葉ひとつでもう少し違ったものになったと思うのでした。

言葉って大事。伝え方って大事。

しかも、その人1人の対応がその施設のイメージを決めてしまうのですから。

11月1日。ついたち。

朝の生放送から夜の取材まで頑張りました。