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頭痛ではない頭重

11月に入りました。
10月最終日に「明日書く」と予告していたことを書こうと思います。

これから記す出来事の発端は10月25日水曜朝。
この日は午後から司会の仕事が入っており、その前に身支度をすべくシャワーを浴びた。
洗髪し、タオルを手にしようとしてかがんだところ、ゴン!とものすごい衝撃が左おでこに走った。
私はタオルしか見ていなかったが、その前に銀色のタオルハンガーの突起があった。
メガネをかけていなかったので焦点がそこに合わなかったというのもあるが、
全く考えずに突っ込んでいってしまったのだ。
よって、躊躇せずに相当なスピードでぶつかった。

うぉー、痛い!何やってるんだ!自分!
まったく、ドジだなぁと思いながら、メガネを急いでかけて、ぶつけた箇所を鏡で見てみると・・・

膨らんでいる。

こういう状況は想像をしていなかった。
お岩さん・・・というと大げさだが、ぷっくりと膨らんだ。
えっと、この状態で、これから仕事に行くのか!?まずいぞ!!
ちょっと赤くなるくらいだと思っていたので、いわゆる「たんこぶ」が出現したことに私は激しく動揺した。

とにかく冷やそうと思い、冷凍庫にある保冷剤を出して、瞼の上に乗せて押さえながら
その昔、後頭部を打った時の自分のブログを読み返した。
10年前のことだった。
(その時の記事はこちら
あの時は打った場所が場所だっただけに、すぐに病院に行ったが、
今日は・・・これから仕事。現場に穴をあけるわけには絶対に行かない。
でも、こんなに大きなたんこぶができて、頭がジーンとしていて、
途中で気持ち悪くなったらどうしようか・・・と不安になってきた。

次におでこを冷やしながら、私のこの先1週間のお仕事内容と連絡先を走り書きした。
万一体調がおかしくなったときのために夫に託さねばと思った。
でも、同時に、ただおでこを打っただけでここまで心配するのもどうなのかとも思った。
いや、でも、結構激しく打ったからなぁ。

・・・ここで、私は子供の頃に父が私に言い放った今でも忘れられない言葉を思い出した。
小学生の頃、サッカーをしていてアスファルトに頭をぶつけたことがあって、その時は後頭部から血が出てきた。
もう絶対死ぬ!と思って、大泣きしながら家に帰って
「頭から血が出たよー!!救急車―――!!」と絶叫したら、
父が「おー、そうか、血が出ておめでとう」と言ったのだ。
信じられない!自分の娘が負傷して、おめでとうとは何事だ!冷酷にもほどがある!
しかし、後から聞くと、
「血が出たということは脳内出血ではないのだから、その方が良いと思った」という趣旨を父は言った。

・・・一連の父との会話を今、思い出した。
血が出ておめでとう・・・って、今回、おでこは膨らんだ。血が外側に出てこない。
これって、おめでたくないなぁ。一気に寒気がした。

・・・

・・・

・・・

保冷剤で目の上を冷やして30分。どうなったかなと思ったら、これがまたビックリ。
たんこぶが引っ込んだのだ。
え?たったこれだけで?膨らんでいるのが分からないレベルになった!!
冷やすって効果あるんだー!!!

もちろん頭は重いけれど、これなら仕事に行っても大丈夫だろう。
案外大したことないのではないかな。そうであってほしい。
吐き気があったりしたらもちろんよくないけれど、大丈夫そうだ。
なにより、目の上は前髪で隠れる場所にあり、人前に出る顔としても支障はなさそうだ。
どうか、気持ち悪くならないように。ステージで倒れないように。

こうして私は、ぶつけたおでこの部分にもメイクを施し、無事に司会を務めあげた。

終わった後、お世話になっている方々との飲みがあったが、
事情を話してノンアルコールで参加させてもらった。
やはり頭を打ったその日にお酒はさすがに怖かった。
正確には一口飲んだけれど、それだけで心臓がバクバクしたのでやめた。
一緒に飲んだ方々からは口々に「大変だったね。でも、目じゃなくてよかったね」
「目だったら大変だったよ」と言われ、確かに、不幸中の幸いという考えをすればそうだと思った。

翌27日木曜日。頭がジーンとする。昨日の今日だから仕方がない。早く治らないかなぁ。
この日も朝から夕方まで仕事だったので、医者には行けなかった。

翌々日。28日金曜日。やっぱり頭はジーンとしている。
生放送をしているときはあまり気にならない。
とにかく無事に仕事ができていることに感謝しながらも、なんだか落ち着かない時間。

ここで週末に突入。土・日・月でプライベートで大阪へ。
あまりにも調子が悪かったら考え直したが、別に普通に生活できていたので、そのまま予定を決行。
しかし、お酒を飲む気にはならず、やっぱりどこかで頭の違和感と対峙していた。
29日土曜日、途中でドラックストアでイブプロフェンを買って飲んでみたけれど、
痛みに効く薬だからか、私の「痛くない「ジーン」という症状」には効果がなく、この時が一番凹んだ。

30日日曜日は自然の中で楽しく過ごしたが、事あるごとに頭のジーンとする感じが拭えず、
ああ、やっぱり病院に行って検査すればよかった、不安をそのまま持ち越したことを激しく後悔した。
でも、打ってだいぶ時間が経過しているし、何か違うことに集中しているときは気にならない、
でも思い出すと頭がジーンとするという繰り返しで、急いで病院に駆け込むというのも違うし、
一緒に旅をしている夫にも暗い顔をしていたら申し訳ないし・・・と思ってだいぶメンタルが滅入った。

31日月曜日、朝起きたら左目の部分に青あざができていてギョッとした。
打った場所とは違うが、最初にたんこぶのできた場所から内出血が降りてきたという状況だろう。
殴られたような姿になり、画面に出るお仕事の日ではなくて本当に良かったと思った。
ネットで調べた口コミの良い医者に連絡をしたら、火曜日は休みだが水曜日なら診察できるということだったので、
無理矢理入れてもらった。
受付の方が「今どんな状況ですか?」と聞いてくれたので症状を説明したら、
なんと医師に電話を替わってくれた。
先生からは「今、モノが二重に見えたりはしませんか?」と。
それはないと伝えると、「ではこちらで診察します」と受け入れてくれた。

11月1日水曜日。予約の時間は10時半。本当はとても混雑していたようだが合間に入れてくれた様子。
口コミ通りのとても優しい先生で、こちらの不安を全部受け止めてくれた。
開口一番「月曜のお電話の時よりはだいぶ良くなっていますか?」と言われた。
痣も青から緑に変わってきて、確かに薄くなってきていた。
「はい、でも、なんとなく頭がジーンと・・・」
そう、このなんとなくの違和感が拭えないことを伝えると、先生は
「そうですよね、きっと頭痛ではなくて頭重(ずじゅう)みたいな感じですよね」って。

そうそう、それ!それだよ!と思わず大きくうなずいた。
頭が重い。ずじゅう。しんどくて何もできない痛みではなく、普通に生活できるけれどなんだか変な感じ。

「内出血がないか、全部CTで撮りますね。あとは頭蓋骨の骨折やヒビがないかも確認します。」
あ、そうか。そういうこともあるのか。
先生自らCT室に案内してくれて、とても丁寧に指示を出してくれた。
「結果をお伝えするまでちょっと時間がかかります。今日は混んでいるので。何時まで大丈夫ですか?」
これを言われた時点で10時40分。次の仕事に支障がない時間・・・と思って「13時には出たいです」と言ったら「そんなにはかかりませんよ」と微笑まれた。

実際に11時には呼ばれて、CT画面の説明を受けた。

「異常はなさそうですね。頭は骸骨の中に脳みそが豆腐のように浮かんでいる状態でして、
衝撃で対角線・・・今回の場合左のおでこだったから右後頭部を痛める場合もあるけれど、
今回は大丈夫そうです。骨の異常もありませんね。大丈夫です」

よかった。

「ただ、高齢者の方やお酒をよく飲む方は1か月後に硬膜下血腫が出ることがあるので
それだけ気を付けて下さいね。転びやすかったりフラフラするようになったりしたらすぐ来てください。
まあ、年齢的には大丈夫そうですが。」

これは10年前に後頭部を打った時も言われたことだった。
お酒は・・・飲みすぎないようにしよう。1ヶ月くらい禁酒してもよい。

「どうしても強く頭を打っているのですぐには頭重は消えないと思いますが、
基本的には「日付薬」で治ります。」

日付薬。まさに時間が経過したらだんだん症状がなくなってくるというものだそうだ。
頭痛薬などを飲んでもこのタイプの違和感には効かないそうなので、鎮痛剤は意味なし、と。

あとは目の痣がもし消えない場合は形成外科、
1ヶ月経ってもこの違和感がなくならなかったら脳神経外科の専門へ・・・と先生は丁寧に案内してくれた。

こうして13時どころか11時15分には終わった。ありがたかった・・・。

そして本日11月5日日曜日。まだやっぱり「頭重」はある。スッキリするかと言えばうそになる。
でも、大丈夫と言ってもらえたこと、日付薬が処方されていること、しばらく様子を見ながら大事にしたい。

by mikikasai819 | 2023-11-05 19:49 | にっき(日々の出来事) | Comments(0)