このき なんのき かさいみき

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元ラジオ局アナで今はフリーで活動中、河西美紀(かさいみき)のげんき・やるき・ほんきのつぶやき。

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模擬裁判体験

来年5月から裁判員制度が導入されますね。
確率は低いとはいえ、自らが選ばれる可能性はもちろんあります。

このたび、東京地方裁判所主催による模擬裁判体験に出席してきました。
(興味があったので、2ヶ月ほど前に予約しておきました)

70名近い参加者をA~Hのグループに分け、それぞれの部屋で75分の審議。
審議の前に、今回扱う事件がどんな設定か、VTRで見ます。
広報用に裁判所が作った「審理」という映画が使われました。

模擬裁判体験_e0039787_0471868.jpg


被告の気持ち、被害者の気持ち・・・
まだ何も話し合う前から、なんだか悲痛な気持ちになりました。
この殺人事件を自分が裁くのか。

審議を一緒に行ったのは裁判官1人と参加者8人。
(実際は裁判官3人と選ばれた国民6人)
今日のグループの中で私は多分最年少でした。

起訴状を確認して話し合いが始まります。

今回のポイントは、被告に正当防衛が認められるかという点。
8人がそれぞれの意見をぶつけます。
最初に手を挙げて発言しはじめたのは、初老の方。
そのあとはスーツで来ていたサラリーマン。
でも、みんながみんな積極的に挙手するというわけではなく、
もちろん裁判官にうながされて発言する人もいました。
私は色々意見を聞いてからと思っていたので、8人中7番目に意見を述べました。
裁判官の方は、うなずきながらしっかりメモを取って意見を聞いてくれました。

最初は控えめだった人も、だんだん白熱してきます。
でも、ここで気をつけなければいけないのは、客観的に判断しなくてはならないこと。
状況を知れば知るほど、被告の気持ちを思えば・・・とか
そういう心情を汲み取る意見も飛び出してきてしまうのです。
あくまでそのときの状況がどうだったのかということ。
しかも、今回は映画を見ているからイメージがわきますが、
(被害者も悪そうな人相とか、被告はあんなに追い詰められたらかわいそうとか)
実際は、どんな状況でどんな事件がおきたのかは、画像では全く示されません。
そう思うと本当に難しいと思います。

話し合っているうちに、自分たちも分からなくなってくるという現象もありました。
例えば、普通に意見を述べた後に、
「それでは、あなたは正当防衛は成り立たないという意見ですね」と裁判官に確認されると
『いや、そこまで断言は出来ないんですけど・・・』と弱気になってしまったり、
「あれ?さっき私そういう意見でしたっけ?」と混乱したり。
また、自分が少数派意見になってくると、とたんに不安になったり。
各自の意見をまとめる裁判官は本当に重要だと思いましたよ。
(私のグループは4対4で意見が分かれていましたから。)

それにしても、模擬裁判でこんなに考えさせられるのですから、
実際はどんな気持ちになるのだろうと思います。
裁判員が考えるのは2時間のサスペンスドラマのお話ではなく、
実際に起きた殺人事件なのですから・・・。

「審理」の映像はこちらから見られるようです。
私たちが事前に見たのは第2・3・4章のみ。3つ見て40分強です。
自分だったらどう考えるか、是非あなたもご覧になってください。
(字幕ありをおすすめします)
Commented by naniwanow at 2008-07-16 00:01 x
ども、ご無沙汰しました。裁判、いつも傍聴取材してます。
きょうも強盗の判決とか見ましたが、やはり制度のことを踏
まえて、自分だったらどうすると考えてしまうようになりまし
たね、特にここ最近は…。
 さて、ここ数日はそんな仕事を終えた帰りに、家の近くの
だんじり祭りの撮影に奔走しました。やっぱ明るい話題の
ほうがよろしいなあ。ほな、失礼します。
Commented by mikikasai819 at 2008-07-16 00:15
naniwanowさん、お久しぶりの書き込みありがとうございます!
うれしいですよ!
そうですね、ご職業柄、裁判の取材ありますよね。
自分が被害者の立場だったら、逆に加害者の立場だったら・・・
考えさせられることがたくさんありますが、
これからは、自分が裁判員だったら・・・っていうのが
より身近になるのですね・・・。

だんじり祭り、HPの写真さっそく拝見しました。
すごい渋滞ですね・・・(苦笑)。
でも、それだけ人気のお祭りなのですね。
写真からパワーをいただきました!!
by mikikasai819 | 2008-07-12 23:59 | にっき(日々の出来事) | Comments(2)

by mikikasai819